栃木小山オフィスづくり．ｃｏｍです。

今回は、小山工業高等専門学校様への提案協力のお話です。

高専生の学びを高めるキャンパス創造プロジェクトの一環として、グリーン計画の協力をしました。

専攻科棟の１階ロビーが無機質なので植物を配置し、潤いのある場所に変えていきたいとのご相談を受け、協力提案をさせていただきました。

今回の案件は、学生さんを主語にして、学生の、学生による、学生のためのリノベーションをテーマに置いております。

先ずはどのような植物にしたらいいかの商品選定から提案いたしました。通常の土壌では根腐れや水やりが出来ず枯れてしまう事を考え、学生でも手入れが簡単にでき、水やりを忘れても枯れにくいものを提案しました。

「ハイドロカルチャー」です。

ハイドロカルチャーとは、土壌の代わりに粘土を素材とした発泡煉石（ハイドロボール、レカトン）の粒子を植え込み材として用いる礫耕栽培を指します。ここで用いるハイドロボールは、一般的な園芸用土壌よりもしっかりとした空気層を確保することができ、優れた保水性と排水性を両立させることで、根腐れや病害虫によるリスクを低減できる。加えて無視できないのが、素材自体がリサイクル可能で低コストであり、長期間にわたり室内で美しい緑環境を維持するために有用な素材です。

植物が光合成により二酸化炭素を吸収し、酸素を排出することはご存じかと思いますが、

緑があることによって安らぎを覚え、リラックスできる空間を作ることができます。

施工前の状態です。什器はリニュアルしてカフェ風ですが、ちょっと無機質で寒々とした雰囲気です。

ここで、取り掛かったのは、学生の要望をヒアリングするためのワークショップの開催です。

実際に設置する植物を自分たちの手で植栽し、どのようなスペースにしたいか意見を集めました。色々な意見が出ましたが

• 植物工場
• カフェ風な什器にマッチする植物の配置
• テーブルの上にも植栽し、自由に触れる配置

上記をコンセプトに提案をしました。

提案した中から、

• ハイテーブル上の植栽
• ソファー裏の植栽
• くぼんだ壁面の植栽

３か所に植栽をすることになりました。

壁面の施工です。先ずは、２×４材を利用して棚を作成します。

そこに、塩ビ管で植物を入れる棚を作成し、LED照明を設置します。塩ビ管の中は下部に設置した

タンク（80ﾘｯﾄﾙ）からポンプで水を循環させ、水やりの手間を軽減します。（タイマーを使用）

植物を設置します。

次に、ソファー裏の植栽です。植物を入れるプラントボックスは、既存の使用していなかった物を

再利用しました。鉢を入れるところに、防水シートを貼るだけの作業でした。

ハイテーブルの上には、ボックスを用意し、好みの植物を植え込みました。

ローテーブルの上には、ワークショップで作った植物を利用しています。

さて、水やりの問題ですが、いつやったら良いのでしょうか。一番手前の植物に赤い点が見えると

思いますが、実は水位計なんです。この水位計を見て水やりのタイミングを確認します。

状況にもよりますが、大体１週間に１回の水やりで問題ありません。

設置後の全体の雰囲気です。

写真を見ていただいた通り、学生さんたちが主体的に動いて、作業を終了することが出来ました。

作業中、他の学生さんたちや先生方も興味深げに見てくださいました。

完了後の評判は、「いい雰囲気になったね」「温かみを感じますね」などの意見を聞くことができました。

ここからは、維持管理が大切になります。弊社としましても、惜しまない協力をしていきます。

今回のハイドロカルチャーを使った、グリーン化は、初めての経験でした。

実際に、やってみると今までの仕事以上に、やりがいとやってよかったという満足感がありました。

事務所内の緑化のお手伝いも出来ますので、お気軽にお声掛けください。

（Ｉ．Ｊ＆Ｓ．Ｔ）